ジャンク 一体型 “HITACHI Prius One type S”
久々のジャンク記事です。
さて、今回は一体型PCのHITACHI Prius One type S (型番:AW33S4T)です。
購入時の状態は通電不可。それ以外は詳細不明。
という、まさに典型的なジャンク品でございます。
しかし外見は綺麗で、17inch SXGAのディスプレイもなかなかです。
この手の一体型PCの場合は電源不良の可能性が非常に高く、電源交換すりゃいけるかな、と。実際に搭載されていた電源は「AcBel PC6009」という250W出力のものでした。(右写真)
やはり電源が故障しており、通電しませんでした。
100*100*85という独自の形状ですが、マザーボード側のピンアサインはATX12V電源と同じもの。
ジャンクなので本体からはみ出そうが、ケースをぶった切ろうが構わないのでATX電源を突っ込みましょう。
さて、まず背面カバーを外してマザーボードを観察。
特に難しいこともなく、ビスを外していけば辿り着けます。
左上の黒いのがCPUクーラー、その右が電源ユニットです。
その直下にあるのが、HDDマウンタで、HDDはHGSTの「HDT725025VLA380」が入っていました。
2つあるPCIスロットには地上デジタル放送チューナが搭載されています。
その下にはB-CASカードのカードリーダー。
このPCには「エコ・ポン・パッ」とかいうすぐにTVが見れるとか言う機能がありまして、その関係でしょうか、様々なケーブルがマザーボードやらディスプレイ基盤に接続されています。
とは言えメーカー製PCのチューナー関係はドライバ入手が問題なので使えない可能性もあります。
また、AV入力(コンポジット)にも対応しており、これらのRCA・S端子はマザーボード直付けです。
これは、OSを通さず直接ディスプレイに表示できるようなので、色々使えそう・・・かな。
でも、色々見てみると、特殊なマザーボードですね。
右下にディップスイッチが一つ有りましたが、周辺を見てもよくわかりませんでしたw
NECとかHPに比べてシルク印刷が不親切なんだもん。
メモリが差さってなかったので、手持ちのDDR2-4200 512MB*2を装着。
CPUは、Celeron D 351 3.20GHz…
悪名高きPrescott-Vなので、後ほど手持ちのPentium Dual-Core E2160に換装しました。
チップセット(946GZ Express)的にも対応しているし、この上位モデルにはCore 2 Duo E4xxxが載っているようなので、BIOS対応も大丈夫でしょう。
無事BIOSが起動しました。
しかしここで気になる点が。
ディスプレイ表示が微妙におかしい。
この画像では少々わかりづらいかもしれませんが、左上の青色のロゴマークが滲んでいます。
滲んでいるというより、色が左右にずれています。
恐らく、クロック・フェーズ調整が必要かなーと思っていたのですが、このディスプレイはDVI接続です。
あれ、おかしいな~。デジタル出力なのになぜ・・・
小一時間ほど悩んだところ、コンポジット入力がディスプレイの基板の方に接続されているので、そこでノイズが乗っているのではないかと。
そんな推測を基に、ディスプレイ側を分解することに。(後ほど骨折り損となりますw)
どんどん分解。高電圧のインバータ基板にビクビク。(感電経験ありw)
右写真がディスプレイのメイン基板。
右下のフェライトコアのついているケーブルが、マザーボードからのDVI信号のようです。
その上にはD-Sub 15pinと思われるパターンがありますね。コンポジット信号は恐らく上の4本のケーブルで、「Micronas VPC 3230D」というチップに接続されているようです。
とはいっても、どうしようか…
思い付きでテキトーにケーブルをシールド処理してみたが、症状は変わらず。
諦め半分、ネットサーフィンしていると価格.comのクチコミに気になる情報が!
価格.com: 日立 Prius One type W AW37W5T 『初期不良でしょうか。画面が乱れます。』のクチコミ掲示板
こちらの書き込みで…
「一応電話で問い合わせてみたところ、解決法として、入力切換ボタンを5秒押してリセットしてくれと言われました。」
これはマニュアルにも記述がなかった操作です。
早速行なってみると、「リセット」とIDらしきものが表示され、ディスプレイが再起動。
するとまあ表示の滲み、ズレが直っているではありませんか!ディスプレイってこんなに美しかったかしら!
ちくしょう、こんな簡単な操作で・・・マニュアルに書いとけよ・・・
取り敢えず、無事治ったのでよしとしましょう。
今日のジャンクいじりはここまで。