あのDX7を入手
どうも、こんばんは。
さて、この前(といっても先月か?)ソフマップ.comを巡回していたら、
あのYAMAHA DX7を発見しました。
「あの」ってのは何を指しているのかは当然お分かりですよね。
右にお立ちになっていらっしゃる初音ミクさんの左腕のモノです。
んで、値段も¥7,000ぐらいだったかで、どの程度の相場か知りませんが買ってみるかと。ただ一つ心配だったのはジャンク扱いで、動作保証も何もないということです。全体的にキズ有り、鍵盤ガタつき・・・などと色々と記載されていましたが、現物を見に足を運ぶのも面倒なんでね。
ネットショッピングでのジャンク購入は賭けですが、ポチりました。
数日後、でっかくて重いものが届きました。
早速ダンボール開けてみると、まあ想定内の見た目。
本題は電源が入り、音が出るかどうか・・・
安全のため、簡易的に通電箇所をチェックして、電源投入!
・・と、起動したっぽいぞ。
テキトーに鍵盤押してみると、音もちゃんと出てるね。
内臓のバッテリも2.8Vだからセーフ。ただ、やっぱりソフマップの記載通り、鍵盤にガタつきがある。
そんなことで、清掃・修理・点検を兼ねてバラすことに。
本体上部のビスを外すと、パカッっと開きます。
蝶番がついていて、メンテナンス性が良いですね~。
トランス、電源部分です。
電源コードと接続部分が劣化して危険な状態だったので取り替えです。プラグもボロボロだったんでね。
こちらは鍵盤ユニットです。 固定しているビス(本体裏も忘れず)を外せば、ガバッと取れます。ケーブル等に気を付けて。 左の画像はひっくり返ってます。
鍵盤を一つ一つ取り外しているところです。
鍵盤裏に薄板バネが入っているので、うまく鍵盤を押し込んで引っ掛かりを外すと取れます。
面倒がって雑にやると壊しそう・・・
鍵盤のガタつきの原因について、よ~く調べたところ…
鍵盤を固定する突起がいっぱい並んでいます。
それが微妙に柔らかい何とも言えない素材でして、それが変形してしまっているようなのです。
分かりますかね?
右から2番目の突起が左に傾いてますよね?
これが隣の鍵盤と干渉しあっているみたいなのです。
ペンチで丁寧に正しい位置へ修正して終わり。
左のユニットは、鍵盤ユニット裏の鍵盤接点です。
これがダメになったら鍵盤押しても音出ませんからね~
左が簡単なしくみを示した図です。
二つの接点(金属板)があり、鍵盤を押すことで下側の接点に触れます。 至って単純。
DX7はベロシティーセンシティブ鍵盤ですので、この上の接点から離れた時(押し始め)から、下の接点に触れた時(押し終わり)の時間によってベロシティが計算されます。 (たぶん)
左の写真を見ていただくと、中央の板が不自然に変形していますね?
こうなると、接点間の距離が他と狂いますので同じ強さで鍵盤を叩いてもベロシティにムラが出てしまいます。
なので、慎重に曲げて、できる限り原型に近づけます。
ピンセットで少しずつ、疲れました。
さて、作業も終盤。
あとは鍵盤をクリーニングします。
プラスチック用のワックスで磨いたらかなり綺麗になりました。
汚れ、黄ばみもすっかり無くなり光沢感が出ました。
さあ、あとは鍵盤を元通りはめ込む。
一応、鍵盤部品の上部に音名が刻印刻印されているので安心です。
それと、鍵盤部品の裏(土台の突起と接触するところ)に少量のシリコンスプレーを吹くと良さそうです。
付けるときは、接点にかからないよう注意です。(通電不良)
あとは適当に掃除して、接点復活剤でも付けて、終わり!
さて、DX7復活作業はひと段落です。